【トイカ】 22
◆前⇒【トイカ】21 ◆ 一話から読む ◆ 次⇒まだ
「占い師が実は魔法使いである事はさして珍しい事ではありません」
「まぁな・・・」
「?」
「どちらがきっかけかは人それぞれですし」
「僕は占いを覚えていったら次第に魔力が付いてきたタイプだ」
「??」
「貴方は魔法使いの中でも魔術師寄りのようですね 元々そうなれる才能をお持ちだったのでしょう」
「結果的にそうなっただけだ」
「???」
カイトが聞いたら喜びそうな会話だらけで 頭がおかしくなりそうだ
正体を明かされた占い師、いや魔法使い?魔術師? どっちでもいいわ、ファンタジークマドリが 観念したかの様に話し出す。
人間じゃないシン相手では誤魔化しきれないと諦めたのだろう、どこか吹っ切れた顔で大きく息をした。
「お前みたいな奴が居たとは 誤算だった・・・ そろそろ潮時なのかもしれないな・・・」
「なんだ、もうだんまりはお仕舞いか? 正体バレた途端 案外あっけねぇんだな」
「もう隠しても意味がありませんからね」
その言い方に何か引っかかる
魔法使いだと知られてしまったら、全て終わりだとでも言いたげだ
・・・そっち界隈では そういうもんなのか
どことなく腑に落ちないが、だからと言ってどこがおかしいのかも分からない。
煙草を吹かして溜め息を漏らすと、シンがこちらを見てふふふと微笑んだ。
「貴方という存在は、この世にひとりだけですよね」
「はあ? 何言ってんだ当たり前だろ」
「この世界に存在する生物が それぞれ違うDNAを持っているように、魔法や魔術にもあるんですよ それぞれに特徴が・・・。まぁ術師の指紋の様なものですね」
「・・・・へえ そうなのか」
「私はそれを『魔紋』と呼んでいますが、魔法使いや魔術師、魔力を使う者ならば そこに必ず術を使ったとういう痕跡が残ります」
「指紋は調べたら持ち主が分かるが、それも同じようなもんなのか? ・・・お前それ見えんのかよ」
「ええ 何となくですが」
「何となくでここまで分かるわけが無いだろう しっかり視えてるよそいつは・・・」
控え目な答えをあっさり見破られてバツが悪そうに薄く笑うシンを横目で睨んでやる。
まーた自分の能力を過少申告しやがって
「で?そのお前が何となく分かる魔力?の指紋?が何だって?」
「ええ、彼の・・・」
「まさかこいつの魔術の指紋と 弓の呪いのそれが 同じだとか言わねぇよな」
「はいそうです」
「・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・え?」
「よく分かりましたね」
・・・・・・・・・・・・・・
ほらな 俺の計算通りだろ 名探偵俺 俺凄ぇ
・・・・・・・・・・・・・
「まだ確証はありませんが、あのバッグを開けて頂ければはっきりするかと・・・」
「・・・・・分かってるよ もう好きにしたらいい」
「・・・・はっ? ちょっと待てお前ら・・・ 」
のそりと立ち上がり、棚の横に置いてあるでかいバッグを持ってファンタジークマドリがこちらに戻って来る。
ちょっと待て待て 今俺何て言ったっけ
こいつら今何してんの
その荷物ん中見たら何が分かんの
「ご協力感謝致します。 話の通じる方で助かりました」
「相手がお前じゃなかったら隠し通せてた」
「・・・、・・・あの花じゃねぇか」
ファンタジークマドリが開いて見せたバッグの中には、見た事のある黒い花がぎっしり詰まっていた。
その花に塗れたその奥に 占いで使うであろうでかい水晶が見える。
明るくて暗い不気味な色を湛えながら、光の反射に関係無くゆらゆらと炎の様なものが水晶の中で揺れている。
その更に奥に何かの薬瓶、鏡、札、珠、よく分からない小物が これまたぎっしり詰まっていた。
「・・・・・・・、・・・・・なぁシン」
「はい」
「今 これ封印解いたんだよな」
「はい」
「魔力にも指紋があるって言ったよな」
「はい」
「お前 視えるんだよな」
「はい」
「この弓見ろ」
「見ました」
「バッグん中見ろ」
「見ました」
「白か」
「黒です」
「つまり」
「カイトに呪いをかけたのは」
「僕だ」
「もっと早く言えええええええええええええええええーーーーッッ!!!!!!」
つづく
◆追記でコメントお返事
「占い師が実は魔法使いである事はさして珍しい事ではありません」
「まぁな・・・」
「?」
「どちらがきっかけかは人それぞれですし」
「僕は占いを覚えていったら次第に魔力が付いてきたタイプだ」
「??」
「貴方は魔法使いの中でも魔術師寄りのようですね 元々そうなれる才能をお持ちだったのでしょう」
「結果的にそうなっただけだ」
「???」
カイトが聞いたら喜びそうな会話だらけで 頭がおかしくなりそうだ
正体を明かされた占い師、いや魔法使い?魔術師? どっちでもいいわ、ファンタジークマドリが 観念したかの様に話し出す。
人間じゃないシン相手では誤魔化しきれないと諦めたのだろう、どこか吹っ切れた顔で大きく息をした。
「お前みたいな奴が居たとは 誤算だった・・・ そろそろ潮時なのかもしれないな・・・」
「なんだ、もうだんまりはお仕舞いか? 正体バレた途端 案外あっけねぇんだな」
「もう隠しても意味がありませんからね」
その言い方に何か引っかかる
魔法使いだと知られてしまったら、全て終わりだとでも言いたげだ
・・・そっち界隈では そういうもんなのか
どことなく腑に落ちないが、だからと言ってどこがおかしいのかも分からない。
煙草を吹かして溜め息を漏らすと、シンがこちらを見てふふふと微笑んだ。
「貴方という存在は、この世にひとりだけですよね」
「はあ? 何言ってんだ当たり前だろ」
「この世界に存在する生物が それぞれ違うDNAを持っているように、魔法や魔術にもあるんですよ それぞれに特徴が・・・。まぁ術師の指紋の様なものですね」
「・・・・へえ そうなのか」
「私はそれを『魔紋』と呼んでいますが、魔法使いや魔術師、魔力を使う者ならば そこに必ず術を使ったとういう痕跡が残ります」
「指紋は調べたら持ち主が分かるが、それも同じようなもんなのか? ・・・お前それ見えんのかよ」
「ええ 何となくですが」
「何となくでここまで分かるわけが無いだろう しっかり視えてるよそいつは・・・」
控え目な答えをあっさり見破られてバツが悪そうに薄く笑うシンを横目で睨んでやる。
まーた自分の能力を過少申告しやがって
「で?そのお前が何となく分かる魔力?の指紋?が何だって?」
「ええ、彼の・・・」
「まさかこいつの魔術の指紋と 弓の呪いのそれが 同じだとか言わねぇよな」
「はいそうです」
「・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・え?」
「よく分かりましたね」
・・・・・・・・・・・・・・
ほらな 俺の計算通りだろ 名探偵俺 俺凄ぇ
・・・・・・・・・・・・・
「まだ確証はありませんが、あのバッグを開けて頂ければはっきりするかと・・・」
「・・・・・分かってるよ もう好きにしたらいい」
「・・・・はっ? ちょっと待てお前ら・・・ 」
のそりと立ち上がり、棚の横に置いてあるでかいバッグを持ってファンタジークマドリがこちらに戻って来る。
ちょっと待て待て 今俺何て言ったっけ
こいつら今何してんの
その荷物ん中見たら何が分かんの
「ご協力感謝致します。 話の通じる方で助かりました」
「相手がお前じゃなかったら隠し通せてた」
「・・・、・・・あの花じゃねぇか」
ファンタジークマドリが開いて見せたバッグの中には、見た事のある黒い花がぎっしり詰まっていた。
その花に塗れたその奥に 占いで使うであろうでかい水晶が見える。
明るくて暗い不気味な色を湛えながら、光の反射に関係無くゆらゆらと炎の様なものが水晶の中で揺れている。
その更に奥に何かの薬瓶、鏡、札、珠、よく分からない小物が これまたぎっしり詰まっていた。
「・・・・・・・、・・・・・なぁシン」
「はい」
「今 これ封印解いたんだよな」
「はい」
「魔力にも指紋があるって言ったよな」
「はい」
「お前 視えるんだよな」
「はい」
「この弓見ろ」
「見ました」
「バッグん中見ろ」
「見ました」
「白か」
「黒です」
「つまり」
「カイトに呪いをかけたのは」
「僕だ」
「もっと早く言えええええええええええええええええーーーーッッ!!!!!!」
つづく
◆追記でコメントお返事
◆16/11/16 y様
読んでくださってありがとうございます!
ファンタジーな話だらけでアースの頭が一時停止してたようですね
カイトと違って不思議な事にはあまり興味が無い人なので会話に参加せず黙って見守るという・・・
犯人は君だー! でしたね~(笑)
ついに呪いの犯人がバレてしまいました。さてこれからどうなるか・・・
お茶を吹いてくださるほど入り込んでくださって嬉しいです(笑)
今までのだらだらと引っ張っていた会話は全てこの一言の為に書き続けていたと言っても過言ではありませんっ
アースもすっきりした事でしょう♫
いつも楽しいコメントありがとうございます☆大変救われております♡
次回ものんびりとお待ち頂けると嬉しいです♪♪
読んでくださってありがとうございます!
ファンタジーな話だらけでアースの頭が一時停止してたようですね
カイトと違って不思議な事にはあまり興味が無い人なので会話に参加せず黙って見守るという・・・
犯人は君だー! でしたね~(笑)
ついに呪いの犯人がバレてしまいました。さてこれからどうなるか・・・
お茶を吹いてくださるほど入り込んでくださって嬉しいです(笑)
今までのだらだらと引っ張っていた会話は全てこの一言の為に書き続けていたと言っても過言ではありませんっ
アースもすっきりした事でしょう♫
いつも楽しいコメントありがとうございます☆大変救われております♡
次回ものんびりとお待ち頂けると嬉しいです♪♪