【Bad Flower Garden】 いち
雪が溶け冬から春に変わる頃
空気の澄んだ広大な草原をふたりで歩くカイトとアース
「あ!見えてきた! アース! ほら街が見えたぞっ♪」
「あ゛━━━━━━・・・ やっと着いたか 遠いっつーの・・・」
「前の街はでっかい図書館があって面白かったな~ 本の中からおっさんの妖精が出てきてビックリしたけど。
次に行くあの街は何があるかなー 何が起こるかなー」
「・・・腹減った 先にメシだろ ほれ浮かれてねぇで 早く歩け」
「あ うん♪」(軽やかステップ♪)
「お前 ちゃんと金持ってんだろな ふらふらして落とすなよ」
「あるよほら! ちゃんとパンツに入れてるって!」
「見せんな見せんな 見えるからナニまで」
「俺が初めてギルドで稼いだお金だからね しっかり持ってるよ!」
「あのおっさん妖精な・・・ 偶然捕まえたらギルドの捕獲対象に登録されてた奴で良かったよな」
「100年くらい見つからなかったみたいだったから、額が上がってて結構貰えたねー♪」
「お前 どうせ何か見えたからその本選んだんだろ」
「んー・・・ 何か あのいっぱいある本の中で あれだけぼんやり目立って見えたんだよなぁ」
「ふーん」
「それより・・・リア大丈夫かなぁ」
「大丈夫だろ てか無敵のあいつを心配する方がおかしいって」
「そうかな」
「あのでけぇ図書館で魔法の文献調べてから行くって自分で決めて残ったんだし、心配ねぇよ」
「あの辺にある本、難しくて俺には読めなかった」
「目当ての本が無くて暴れまわって図書館ごとぶっ壊したりしねぇかの方が心配だな」
「でっかい建物だから全部壊すの時間かかりそうだね」
「いや・・・ そうじゃなくて・・・ まぁいいや」
そんな話をしながら目の前に見えている新しい街を目指し歩いていくふたり。
この辺りは凶悪な魔物も少なく、街を囲う壁も木製の簡単な物で作られており、
昨日まで滞在していた街と比べるとそんなに厳重な護りでは無いように見える。
背の高い建物はほとんど無く こじんまりとした住居が10軒ずつ固まって小さな集落のようになっており
その集まりが数箇所に均一に散らばっている。
街の四方に少し高い物見櫓(やぐら)が建っているが、今は人影は見えない。
街全体に季節の花や木が溢れ、のんびりとほのぼのとした雰囲気が漂っていた。
どこか懐かしい田舎のようで街というより村と言う方が相応しいかもしれない。
その街の入り口に辿り着いたカイトとアースは外壁に掛けられた『ようこそ』と書かれた看板を眺めていた。
「何か可愛らしい街だねぇ♪ 花が一杯だ!看板も花輪みたくなってるよ」
「・・・まずは宿とメシ屋だな ・・・あぁ煙草が切れそうだ 買ってから行くか」
「おっじゃましまーす!!」
「・・・・・・・」
「あれ? アース?」
「おい・・・ 何だよコレ」
「ん?何? 看板?」
花輪のような『ようこそ』と書かれた看板。
その文字の横、咲き乱れた花の中にまだ何か文字が隠れている。
『この街は完全禁煙です。』
「っっざけんなぁぁぁぁああああああああああ━━━━━━━━━━━━っ!!!!! ╬ 」
「・・・ あぁー・・・」(半笑い)
空気の澄んだ広大な草原をふたりで歩くカイトとアース
「あ!見えてきた! アース! ほら街が見えたぞっ♪」
「あ゛━━━━━━・・・ やっと着いたか 遠いっつーの・・・」
「前の街はでっかい図書館があって面白かったな~ 本の中からおっさんの妖精が出てきてビックリしたけど。
次に行くあの街は何があるかなー 何が起こるかなー」
「・・・腹減った 先にメシだろ ほれ浮かれてねぇで 早く歩け」
「あ うん♪」(軽やかステップ♪)
「お前 ちゃんと金持ってんだろな ふらふらして落とすなよ」
「あるよほら! ちゃんとパンツに入れてるって!」
「見せんな見せんな 見えるからナニまで」
「俺が初めてギルドで稼いだお金だからね しっかり持ってるよ!」
「あのおっさん妖精な・・・ 偶然捕まえたらギルドの捕獲対象に登録されてた奴で良かったよな」
「100年くらい見つからなかったみたいだったから、額が上がってて結構貰えたねー♪」
「お前 どうせ何か見えたからその本選んだんだろ」
「んー・・・ 何か あのいっぱいある本の中で あれだけぼんやり目立って見えたんだよなぁ」
「ふーん」
「それより・・・リア大丈夫かなぁ」
「大丈夫だろ てか無敵のあいつを心配する方がおかしいって」
「そうかな」
「あのでけぇ図書館で魔法の文献調べてから行くって自分で決めて残ったんだし、心配ねぇよ」
「あの辺にある本、難しくて俺には読めなかった」
「目当ての本が無くて暴れまわって図書館ごとぶっ壊したりしねぇかの方が心配だな」
「でっかい建物だから全部壊すの時間かかりそうだね」
「いや・・・ そうじゃなくて・・・ まぁいいや」
そんな話をしながら目の前に見えている新しい街を目指し歩いていくふたり。
この辺りは凶悪な魔物も少なく、街を囲う壁も木製の簡単な物で作られており、
昨日まで滞在していた街と比べるとそんなに厳重な護りでは無いように見える。
背の高い建物はほとんど無く こじんまりとした住居が10軒ずつ固まって小さな集落のようになっており
その集まりが数箇所に均一に散らばっている。
街の四方に少し高い物見櫓(やぐら)が建っているが、今は人影は見えない。
街全体に季節の花や木が溢れ、のんびりとほのぼのとした雰囲気が漂っていた。
どこか懐かしい田舎のようで街というより村と言う方が相応しいかもしれない。
その街の入り口に辿り着いたカイトとアースは外壁に掛けられた『ようこそ』と書かれた看板を眺めていた。
「何か可愛らしい街だねぇ♪ 花が一杯だ!看板も花輪みたくなってるよ」
「・・・まずは宿とメシ屋だな ・・・あぁ煙草が切れそうだ 買ってから行くか」
「おっじゃましまーす!!」
「・・・・・・・」
「あれ? アース?」
「おい・・・ 何だよコレ」
「ん?何? 看板?」
花輪のような『ようこそ』と書かれた看板。
その文字の横、咲き乱れた花の中にまだ何か文字が隠れている。
『この街は完全禁煙です。』
「っっざけんなぁぁぁぁああああああああああ━━━━━━━━━━━━っ!!!!! ╬ 」
「・・・ あぁー・・・」(半笑い)
