【シン×ラキ】月と瞳と血と絆 4
「あげる、欲しいだけ私をあげる・・・ ラキ・・・ラキ・・・っ」
「がっつくな、その前に血、要らねぇのかよ」
「食事よりも先に貴方の身体が欲しい・・・ ねぇラキ、抱かせて」
「ば・・・、青白い面してんのに ヤったらお前マジで死ぬんじゃねぇの?」
「それでもいい」
「よくねぇよ馬鹿!」
更に強く抱き締めようとするシンを、顎を押し上げながら引き剥がした。
ラキにとってもそれは1か月振りで、正直そのまま流されてしまいたいと思ったが、そこはやはり理性が上回る。
「こんな時までお預けプレイかよ」と見下した視線を向けながら、ラキは自分の襟元に手を差し込んだ。
自分の鎖骨を指でなぞって肩を通り過ぎる。
首筋を大きく肌蹴させて、空いた手でシンの髪を掴んで引き寄せた。
「ほら、噛めよ・・・」
「・・・・・」
「はぁ・・・ またか、いいから噛めって」
「・・・・・・」
窓際に背中を預けてシンを呼ぶ。
夜の冷たい風が首筋を掠めて、ラキは冷静を取り戻し目を細めた。
ラキの姿を見て正気に戻ったのか、シンが静かになる。
「そりゃちょっとは痛ぇけど、すぐ治るから平気だよ・・・って、これ毎回言わなきゃ駄目か?」
「・・・・・ 分かってるんですけどね、・・・護ると決めた貴方に、私が傷を付けるというのは、何度経験しても嫌でしかないのですよ・・・」
また淋しげに表情を曇らせて自嘲するシンに、ラキの心も切なくなる。
そこまで深く考えなくていいのに
こんなに長く一緒に居るのに、なぜか分からない事の方が多くてラキは時々不安になる。
少しだけ首を傾けながらラキを見詰めるシンの瞳に あの満月が映り込む。
それを見てラキは微かに苛立った。
ふっと空を見上げ、いつもと違う色に輝くその月を恨めしそうに睨み付けた。
シンがおかしいのはいつもの事だけれど、それ以上にどこか感傷的で自虐的なのはあの月の影響もあるのかもしれない。
月明りに照らされて、空を仰ぐラキの全身が淡い光を放っている。
肩から下を無造作に肌蹴たその身体が妙に官能的で、シンは目を逸らす事ができずに喉を鳴らした。
ラキの両手を取って一歩近付くと、それに気付いたラキが自分から指を絡めてぐいと引き寄せてきた。
互いの鼻が触れ合う距離でじっとシンの瞳を見据え、柔らかく目を細めながらその唇を薄く開く。
「・・・・・、・・・・・なぁ、じゃあさ、先に・・・キス・・・しよ」
「・・・はい、喜んで」
ラキの黒くて艶っぽい瞳がシンを見上げ、唇を見詰めながら近付いてくる。
ほんのり紅く染まったラキの唇から血色のいい舌が覗いて、シンの心臓がドキンと高鳴った。
唇を掠めると同時にシンもそれを迎え入れ、軽くついばんだ後お互いの舌を割り入れた。
「・・・ん、・・・・ふ、んん・・・、・・・・っ」
「・・・・・」
唾液を交換して表面を舌先でなぞり、肉厚な部分を歯列に擦り付ける。
ちゅくちゅくと隙間から音を響かせて、ラキはシンの口内を貪った。
いつもより積極的なラキの舌使いに驚きつつ、逆にそれが欲情を煽られる。
ラキの後頭部に掌を添えて支えながら、シンは腰から背中へラキの素肌を何度も撫でた。
「ん、ん・・・、ん! ・・・・っ」
「ラキ!? 大丈夫ですか? 今、私の歯で舌が切れ・・・」
「・・・・・ほら、血が出た」
「っ!」
シンの唇を貪欲に求められてそれに応えようとした矢先、シンの尖った歯に舌を引っ掛けてギ・・・と嫌な音がした。
その音と振動で一瞬にして欲が引いたシンは慌ててラキを覗き込む。
唇の端から一筋の赤を垂らしながらラキがふっと笑った。
熱に浮かされて潤んだ瞳と上気した頬、優しく微笑むラキの姿に シンは目を見開いたまま、どんどん早くなる鼓動を抑えられない。
「飲めよ・・・ 舐めて治して・・・」
「・・・・・っ」
つづく
月と瞳と血と絆3 ◆ 月と瞳と血と絆 5

ラキの髪を塗る余裕が無かったらくがき 白いけど一応ラキだよ

◆追記でコメントお返事
◆15/04/06 y様
今宵もお越しくださりありがとうございます!
ラキに色気を感じてくださって嬉しいです。黒髪男子って何となくイイなぁと密かに思っております。
いつもよりちとエロめだったせいかコメントもいつもより興奮気味でふふふと笑ってしまいましたv
やっとここまできましたお待たせしました。
ようやくエロ開始ですね★
らくがきまで褒めて頂いて恐悦至極に御座います。ウヘヘ
このお話、漫画で描きたいなぁ・・・
画像、巨大化させてしまったのですね、いやぁお恥ずかしい
おおう、懐くと食べられてしまう・・・ドキドキ
高級なお肉をたらふく食べさせて丸々と太らせてから噛り付く事をお勧めします。
という事でほれ、肉!はよ肉!寿司でも可☆