a n o t h e r / w a r m / s n o w　◆ 妄 想 / d e l u s i o n ◆

「力　抜いてな・・・」

　今まで指が入っていたそこの周りを、手に持ったそれでぐるりと円を描いて中心で止めると、
　狭い入り口を押し広げ少しずつ侵入していく。

「―――・・・・っ！　ぁああっ！　んあ・・・あ・・・」

　指でもアースのでもない何とも言えない違和感に戸惑いながら、自分の頭の上にある枕を力一杯握ってそれを受け入れる。
　いつもと違う物を入れられるその違和感が、逆に興奮して感じてしまう。

「あ・・・　あ・・・ん　・・・　すごい　それ・・・」
「あ～あ・・・　まだ先しか挿入ってねぇのに　今からこんなんでどうすんだ」

　少し呆れたような、それでも楽しそうな声でアースが言う。
　閉じそうなカイトの膝を掴み外側に大きく開かせ、再び上を向いた塊を握ってやる。

「あ！あ・・・！　は・・ぁ　ゃ・・・　や・・・っ！」

　少し扱くと甘い声と共に腰が揺れた。それに合わせて下に挿入したものを更にぐぐぐと押し込んだ。
 
「んあっ・・・！　ぁぁ―・・・っ　どうしよ・・・　それ　すご・・・ぃ　きもちい・・・」
「まだイクなよ・・・　わざとお前のイイ所外して入れてんだからな」
「ハァ・・・　ハァ・・・　アース・・・　ちゅーしよ・・・　キスして・・・」

　両手を広げてキスをねだるカイトに「しょうがねぇな・・・」と付け足し素直に応えてやる。
　カイトのそんな仕草を「可愛い」と思いながらもその事を絶対に口に出したりはしない。
　代わりに優しくたっぷりと時間を掛けてキスをする。
　
　舌をからませながら、後ろに入れたそれを小刻みに動かすと、カイトの身体がビクンと反応した。
　奥を擦られて、あまりの快感にキス所ではなくなり口を離して喘いでしまう。
　声を漏らすその口をアースの口が「まだし足りない」とまた塞ぐ。
　上からも下からもいやらしい水音を響かせてカイトを追い上げていった。

「ふぁ・・　あっあ・・・　ああ――・・・んぅぅ・・・」
「まだまだ・・・」

　絶え間なく出たり入ったりしていたそれを手前まで引いて一気に一番奥まで埋め込んで止める。
　息を切らしながらカイトがアースにしがみ付くと後ろの方でカチリと音が聞こえた。

「―――・・・!!　ぁあ゛あ゛・・・！　ぁ・・・んあ゛あっ!!」

　スイッチが入ると同時に、カイトの奥にいるものが激しく動いて中を掻き回した。

「すげぇ動きだなこれ・・・　お前のここもすげぇ・・・」
「んああっ！　駄目・・　ゃあ・・・　イイ・・・　もうイ・・・　ク・・・　ぁあ゛・・・っ!」
「動かしてやるよ」

　中で不規則な動きをするそれだけでももうイってしまいそうなのに、
　更にアースがそれを上下に動かし一番弱い部分に当ててくる。
　涙を浮かべ、顔を上に向け、背中を反らし、両足も目一杯開いてカイトが喘ぎ続ける。

「あ・・・　ぁあ・・・！　んアースぅ・・・　俺もぅ・・・　あっあ・・・あ・・・ああ―――っ!!」
　
　カイトの身体が硬直しビクビクと震えると先端から熱いものを放出して再び達してしまった。
　



「・・・お前ばっか2回もイってずりぃな　・・・締めんなって　動かねぇだろ」
「ハァハァ・・・　も・・・それおかしくなるから　やだ・・・」
「いつもよりよがってたな　そんなに良かったか」
「ぅ・・・・ん　これすごい」
「俺のよりもか」
「ぇ・・・　・・・っ！」

　そう言われてカァッと顔が赤くなる。
　アースに真っ直ぐ見詰められて恥ずかしくて目を逸らしたくなる衝動に駆られたが、
　それを必死で抑え込むと、アースに向かって両手を広げた。

「アースのが欲しい」

　その言葉を聞いたアースが、熱を帯びた青い瞳でカイトを見詰め返し背中に腕を回すときつく抱き締めた。

　カイトの中に入ったままのそれを乱暴に引き抜くと邪魔と言わんばかりに床に放り投げる。
　そして硬く熱くなった自身をカイトが放ったもので濡らすと腰を持ち上げ引き寄せた。

テーマ : 自作BL小説
ジャンル : 小説・文学