【another tender snow】 ⑨ LAST
.+:゚♣゚:+..+:゚♠゚:+.♚.+:゚♣゚:+..+:゚♠゚:+..+:゚♣゚:+..+:゚♠゚:+.♚.+:゚♣゚:+..+:゚♠゚:+..+:゚
「――――ん・・・」
眩しくて目を覚ます。現実と夢の区別がつかず しばらくぼーっとした後、
視界の端で揺れる柔らかい髪に気付いて顔を上げた。
「・・・ ・・・シン?」
「はい おはようございますラキ♡」
「・・・ んー・・・ ここどこだ? 俺何してたん・・・ ――っ!
てめぇ・・・ 何してくれてんだコラ・・・ ╬ 」
「お姫様抱っこですよ♡ 約束したじゃないですか♬ 」
まどろみから覚めると、あれだけ肌蹴ていた服が元通り綺麗に着せられていて、
奴の両腕にちょこんと抱っこされながら、すっかり明るくなった洞窟の外の森を歩いていた。
メルヘンチックに・・・。こいつ・・・ちょっとスキップしてやがる・・・。
「いい天気ですねぇ。 木漏れ日が丁度良く日差しを遮ってとても歩きやすいです。
今日も何かいい事が起こりそうですね♬ 」
「とんだ大事件が発生中だっ!」
奴の腕の中で思いっ切り大の字になって飛び降りる。
ついでに偶然を装って頬を殴ってやった。
そこを手で覆いながらクスクス笑うシン。
グラサンの下から一瞬あの瞳が見えて、ラキの心臓がドキンと鳴った。
身体の奥にまだあの感触が残っている。
夢じゃなかったと再確認してボボボと顔が赤くなりかけた。
急いで頭を振って、思い出そうとするそれを無理矢理追い出す。
「身体は大丈夫で・・・・ はないですよね・・・」
「ぐおおおおおおぉぉぉぉ・・・・。」
「ちょっとはりきりすぎちゃいました。 痛いですよねぇ。」
「お前・・・ちょ・・・ 肩貸せ・・・」
「いやぁ♪ 今日はホントいい天気ですねぇ 何だか今の私なら裸で日光浴しても全然平気な気がします♪」
「相変わらず ひとりで楽しそうだなぁ・・・・
――っておいー!! 担ぐなバカッ! 肩貸せっつったんだよ どう聞いたら肩に担ぐ展開になるわけっ!?」
「そんなヨタヨタ歩いてたら また夜になりますよラキ・・・。」
「ぇあっ? 今何時だ? 何日の何時だよ。 そうだ、街は? 亜人の祭・・・っ」
「ああ えー・・・ そうですね やっぱり行きます?」
「何だよ 当たり前だろ・・・ もういいよこれで このまま運べ俺を」
「クスクス こんな身体で・・・」
「何だよ うぜぇな もうすぐ着くんだろ? どうせ使い魔とか使って距離は分かってんだろ?」
「はい もうすぐですよ。 ・・・でも私はあまり行きたくないです。」
「はあ? 何を今更・・・ 亜人が怖ぇわけねぇよな? あの時お前ひとりで・・・――」
「怖いですよ。」
「はああ? 何が――」
「前よりも私、ラキが大好きです♬ 」
「なっ・・・!」
「この先もきっとどんどん好きになるんです♬
それなのにラキが誰かに殺されちゃったりして私の傍からいなくなるなんて事になったら、考えただけで発狂しちゃいそうなんです。
このままラキと一緒に誰もいない所に行ってしまいたいです。」
「シン 何だよお前 きめぇよ・・・」
「そうですね・・・ きめぇ ですね・・・ くく・・・」
「・・・ ちょぃ お前 下ろせ ・・・・っと」
「はい・・・?」
ラキはシンの肩から体をひねって飛ぶと、軽やかに着地する。
そして両手でシンの顔を挟むと「こっち見ろ!」と目と目を合わせてガッチリ固定した。
「シン お前さ 自分の言った事 忘れたんか?」
「は・・・?」
「・・・! 何があってもずっと傍に居て俺を守るんだろっ!? このバカッ!!」
「・・・・・・っ! だからっ でも・・・ もし守り切れなかっ・・・――」
「だったら俺がお前を守ってやるよっ!!」
「・・・・・!」
「・・・・・・・・何だよ」
「いえ・・・・ ククク・・・ ぶは・・・ 何言・・・・」
「笑うなボケェ ╬ 」
「たった15年で・・・ 大きくなりましたねラキ ずるいですよ・・・」
「お前の方がズルイだろ」
「・・・? 何故?」
「昔から無駄に強くて、俺がいくら修行したってまだまだお前には・・・ゴニョゴニョ」
「?? はい? 何て? あ、脱がしていいんですか?♡」
「馬鹿だっつったんだっ!!!」
「鼻が痛いっ!! ・・・・・・・グーで・・・ グーで殴った・・・」
「もういいわ! 自分で歩くわ! むしろ走ってやるわ! お前ひとりで迷ってろばーか!」
「・・・・ラキ そっちは崖ですよ ・・・・・・しょうがないですね 使い魔1号、ラキの道案内をしなさい」
シンの懐から小さく黒く光るものが飛び出し、ラキを追いかけて行く。
空をくるくると回るとやがて彼を追い抜いてふわふわと導くように飛んだ。
それをラキが「邪魔だ!」と本気で殴りかかる。
「シン! お前わざとかっ! わざとこのうぜぇ距離でうろうろ飛ぶように指示しただろ!
前髪かすってすっげぇ邪魔なんですけどっ!! 握りつぶすぞこいつ!! 全然道案内になってねぇ!!」
「駄目ですねぇラキ その速さを捕まえられないようでは 『超神水』は手に入りませんよ。」
.+:゚♣゚:+..+:゚♠゚:+.♚.+:゚♣゚:+..+:゚♠゚:+..+:゚♣゚:+..+:゚♠゚:+.♚.+:゚♣゚:+..+:゚♠゚:+.
―――――その夜、無事に街に着いた二人・・・
ドンチャン♪ ドンチャン♬
「・・・・・」
「・・・・・」
「・・・・・・・・・・何だよこれ」
「亜人・・・・ですよね」
「これも亜人・・・なのか?」
「まぁ・・・ たくさん種類がいますからねぇ」
「ちぃせぇぇぇぇーーーーっ!!!」
「小人の亜人ですね 30センチくらいのが・・・40・・・50人くらいですか 可愛いですね・・・。」
「・・・・・・何か 力抜けた・・・ しかも全員で盆踊り踊ってるし・・・すげぇ笑顔だし・・・」
「どうします? 参加しますか? 1匹持って帰りますか?」
「・・・・宿に戻ってもう寝る」
「建物は普通の大きさで良かったですね。 今日からラキと一緒に寝ていいですか?♡」
「・・・ 今まで駄目だって言ってもしょっちゅう潜り込んで来てただろが」
「今までは何もしなかったですけどね ちょっとこの人と私のコレどっちが大きいか比べてみ・・・――」
「連れて来んな亜人をっ!! 置いてこいっ! 輪に返してこいっ! 頭を持つなっ!!」
おわり
コメントの投稿
コメント一覧
No title
- No title
ちっこい亜人の頭持って歩かないで~ww
二人がラブラブで終わってよかった~♥
これからもずーっとラブラブだね^^
シンはラキたんのこと、一生守ってあげて欲しいな~。
万が一、なんてことはなくていい。
でももし……そんなことがあったら、シンは世界中の人や亜人を殺しちゃいそうな気がする。
考えただけでも切ないわ~。
また、シン×ラキのお話出来るかな~。
楽しみにしています♥
それから、アース×カイトも♥
ラブラブなお話、楽しかったです!
つか、なんとかしてお話の最後にオチを作りたいぼくたち。
……これは性なんでしょうか?ww
いや、いいオチでした♪
二人がラブラブで終わってよかった~♥
これからもずーっとラブラブだね^^
シンはラキたんのこと、一生守ってあげて欲しいな~。
万が一、なんてことはなくていい。
でももし……そんなことがあったら、シンは世界中の人や亜人を殺しちゃいそうな気がする。
考えただけでも切ないわ~。
また、シン×ラキのお話出来るかな~。
楽しみにしています♥
それから、アース×カイトも♥
ラブラブなお話、楽しかったです!
つか、なんとかしてお話の最後にオチを作りたいぼくたち。
……これは性なんでしょうか?ww
いや、いいオチでした♪
お返事
- お返事
ぶはww ナイス突っ込み(゚∀゚)キタコレ♪
最後まで読んでくれてありがと~。+゚(*´∀`*)。+゚私は幸せですー!
ラブラブエンド、いいよね♬
シンはきっとずーーっとラキたんにくっ付いてると思うよww
そだねー ラキが居なくなったらマジ切れして大暴れとかしちゃうかもねー。
んでどっかの城に住み着いてそれをカイトたちが退治しに来ちゃったりしたら・・・切ないな・・・。
考えたら悲しくなったからやめとくwww
シン×ラキまた書きたいよね~♬
今からわくわくですw あ、私がお話を考えるのかwwww
雷電も楽しみだよ~(*´∀`*)じーちゃんまた出してwwwあの「アンナちゅわ~~~ん♡」がいまだにツボですww
アース×カイトも楽しみにしててね♡
オチ 付けちゃうよね! 何故か付けちゃうんだよね!
何なんだろうかwww 自分でもよく分からんよw
ホントはその祭に凶暴な亜人がいっぱいいてラキの故郷の「仇」がいるかも!みたいな話をぼんやり考えてたんだけどww こうなったよw いいよねこれでw 楽しく終わっとこうぜ♬
うん、完全に性です!
最後まで読んでくれてありがと~。+゚(*´∀`*)。+゚私は幸せですー!
ラブラブエンド、いいよね♬
シンはきっとずーーっとラキたんにくっ付いてると思うよww
そだねー ラキが居なくなったらマジ切れして大暴れとかしちゃうかもねー。
んでどっかの城に住み着いてそれをカイトたちが退治しに来ちゃったりしたら・・・切ないな・・・。
考えたら悲しくなったからやめとくwww
シン×ラキまた書きたいよね~♬
今からわくわくですw あ、私がお話を考えるのかwwww
雷電も楽しみだよ~(*´∀`*)じーちゃんまた出してwwwあの「アンナちゅわ~~~ん♡」がいまだにツボですww
アース×カイトも楽しみにしててね♡
オチ 付けちゃうよね! 何故か付けちゃうんだよね!
何なんだろうかwww 自分でもよく分からんよw
ホントはその祭に凶暴な亜人がいっぱいいてラキの故郷の「仇」がいるかも!みたいな話をぼんやり考えてたんだけどww こうなったよw いいよねこれでw 楽しく終わっとこうぜ♬
うん、完全に性です!