文【warm × tender snow】18
何故?と声の主を見ると、火の点いていない煙草を口に咥えてじっとこちらを見詰めるアースが居た。
もう 目が慣れたのですか
「一番は譲ってやるって言ってんだよ」
「・・・・・・・・・・」
そう言ってこちらを向いたまま目だけを動かして何かを探すアース。
その様子を不思議そうにしばらく見詰めた後、「あぁ・・・」とシンが呟いた。
「・・・・・・・そういえば午前中、ふらっと居なくなりましたね。 どちらに行かれたのかと思っていましたが・・・・・・・ なるほど・・・」
「余計な事言うなよ」
「分かっていますよ。 では、そちらの一番は貴方にお譲りします。」
「・・・・・・・・・」
その言葉に返事をせず小さく手を上げて、そのまま闇の中に消えていくアースに「ちょっと待って下さい」と声を掛けて、自分の懐をごそごそと探り出すと、何やら取り出して彼に手渡した。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・、何だよ」
「ロウソクです。」
「見りゃ分かる。 何でこんなん持ってんだお前 ・・・・・・でけぇし」
「えー、それを聞いちゃいますか? 大丈夫です。 まだ未使用ですよ。」
「・・・・・・・・・・・・・。 え、何? お前これで苛めて欲しいのか? 誘ってんのか? こんな所で? 今?」
「そうしたいのは山々ですが、正当な使い方をして頂いても構いませんよ」
「お前の正当がどっちなのか分かんねぇんだけど、辺りを照らす でいいんだよな?」
「はい、どうぞお使い下さい。」
苦い顔をして、突然手渡されたそれを暫く眺めた後、首を傾げながら「まぁいいか」と呟いて、自分のジッポで火を点ける。
少し明るくなったとはいえ見えるのは目の前の壁とドMの男くらいだ。
それでも何も無いよりはマシ とそれを持って闇に消えて行った。
こんな状況でも臆することなくサクサクと進んで行くとは・・・・ 大した人間ですね。
カイトもそうですが、やはり身体に文様を持つ人間は面白い。
「さて、この暗闇から出るのは名残惜しいですが、それ以上に早くラキの元に戻りたい。 戻って思い切りすりすりしたいのでさっさとクリアしてしまいましょう。」
帰った後の事を妄想してクスクスと笑いながら、シンは洞窟の奥へ足を進めた。
真っ黒なサングラスをかけたまま。
――――――1時間後
「テンダラーさんやっぱ麻雀強いわー まさかあそこであれをツモるなんてありえないっしょー」
『俺ってすげーだろぉう? 麻雀なんてもんはなぁ、ポンさえ覚えてればいーんだよ』
「マジでもうあんたとは打ちたくないわ・・・ そんな事より早く洞窟の出口行っとかないと ほら早く早くっ」
「そんな急がなくてもまだ1時間しか経ってないじゃないすかー まだ誰も居ませんってー」
『だよなー 俺暇潰しにウノ持ってきたからやろうぜぇ♪』
「向こうに着いてからやりましょうよ。 誰かゴールしてたらどうするんですか 早く歩いてくださいって。」
「ちょっと先輩待ってくださいよー。 この坂めちゃ急で俺足やばいっすわー。」
『あー・・・・ もうすぐかぃ? 馬車降りてからが遠いんだよなここ。 マジで空気読めやこの洞窟。潰れろっ』
「あぁ、出口が見えてきた。 おい後輩、頑張れもうそこだって。 ウノ混ぜてやんねーぞ」
「えー、マジ勘弁してくださいよー。 ここまできてハブるのやめてくださいよー。 ありえないっしょー。」
『今迄もこの洞窟探検、何回かやってきたけど、一番早い奴でも夕方までかかったんだぜぇ。 ウノだけじゃなくてオセロも持ってくりゃよかったなー!』
「オセロは三人でできないっすよテンダラーさん・・・。」
「おや、遅かったですね皆さん。 お待ちしておりました。」
Σ「『「えええええええええええええええええええええええええええええっっっ!!!!???」』」
もう 目が慣れたのですか
「一番は譲ってやるって言ってんだよ」
「・・・・・・・・・・」
そう言ってこちらを向いたまま目だけを動かして何かを探すアース。
その様子を不思議そうにしばらく見詰めた後、「あぁ・・・」とシンが呟いた。
「・・・・・・・そういえば午前中、ふらっと居なくなりましたね。 どちらに行かれたのかと思っていましたが・・・・・・・ なるほど・・・」
「余計な事言うなよ」
「分かっていますよ。 では、そちらの一番は貴方にお譲りします。」
「・・・・・・・・・」
その言葉に返事をせず小さく手を上げて、そのまま闇の中に消えていくアースに「ちょっと待って下さい」と声を掛けて、自分の懐をごそごそと探り出すと、何やら取り出して彼に手渡した。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・、何だよ」
「ロウソクです。」
「見りゃ分かる。 何でこんなん持ってんだお前 ・・・・・・でけぇし」
「えー、それを聞いちゃいますか? 大丈夫です。 まだ未使用ですよ。」
「・・・・・・・・・・・・・。 え、何? お前これで苛めて欲しいのか? 誘ってんのか? こんな所で? 今?」
「そうしたいのは山々ですが、正当な使い方をして頂いても構いませんよ」
「お前の正当がどっちなのか分かんねぇんだけど、辺りを照らす でいいんだよな?」
「はい、どうぞお使い下さい。」
苦い顔をして、突然手渡されたそれを暫く眺めた後、首を傾げながら「まぁいいか」と呟いて、自分のジッポで火を点ける。
少し明るくなったとはいえ見えるのは目の前の壁とドMの男くらいだ。
それでも何も無いよりはマシ とそれを持って闇に消えて行った。
こんな状況でも臆することなくサクサクと進んで行くとは・・・・ 大した人間ですね。
カイトもそうですが、やはり身体に文様を持つ人間は面白い。
「さて、この暗闇から出るのは名残惜しいですが、それ以上に早くラキの元に戻りたい。 戻って思い切りすりすりしたいのでさっさとクリアしてしまいましょう。」
帰った後の事を妄想してクスクスと笑いながら、シンは洞窟の奥へ足を進めた。
真っ黒なサングラスをかけたまま。
――――――1時間後
「テンダラーさんやっぱ麻雀強いわー まさかあそこであれをツモるなんてありえないっしょー」
『俺ってすげーだろぉう? 麻雀なんてもんはなぁ、ポンさえ覚えてればいーんだよ』
「マジでもうあんたとは打ちたくないわ・・・ そんな事より早く洞窟の出口行っとかないと ほら早く早くっ」
「そんな急がなくてもまだ1時間しか経ってないじゃないすかー まだ誰も居ませんってー」
『だよなー 俺暇潰しにウノ持ってきたからやろうぜぇ♪』
「向こうに着いてからやりましょうよ。 誰かゴールしてたらどうするんですか 早く歩いてくださいって。」
「ちょっと先輩待ってくださいよー。 この坂めちゃ急で俺足やばいっすわー。」
『あー・・・・ もうすぐかぃ? 馬車降りてからが遠いんだよなここ。 マジで空気読めやこの洞窟。潰れろっ』
「あぁ、出口が見えてきた。 おい後輩、頑張れもうそこだって。 ウノ混ぜてやんねーぞ」
「えー、マジ勘弁してくださいよー。 ここまできてハブるのやめてくださいよー。 ありえないっしょー。」
『今迄もこの洞窟探検、何回かやってきたけど、一番早い奴でも夕方までかかったんだぜぇ。 ウノだけじゃなくてオセロも持ってくりゃよかったなー!』
「オセロは三人でできないっすよテンダラーさん・・・。」
「おや、遅かったですね皆さん。 お待ちしておりました。」
Σ「『「えええええええええええええええええええええええええええええっっっ!!!!???」』」
漫画で描くべきだったかなぁ
ロウソクとか・・・・
どんなロウソクか妄想できましたか?
あのアースが引くような形です。
ロウソクとか・・・・
どんなロウソクか妄想できましたか?
あのアースが引くような形です。
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